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2020/12/07
アスリートフードマイスターに聞く!~スポーツのための食事~ Vol.8 バレーボール編 髙橋藍選手

【日体大男子バレーボール部・髙橋藍選手の食生活習慣をチェック】

管理栄養士とアスリートフードマイスター1級の資格を持つ奥村(生産開発部研究開発グループ所属)が今回チェックしたアスリートは、日本体育大学の男子バレーボール部に所属する髙橋藍選手(19)。
ジュニア時代から兄の髙橋塁選手とともにバレーボールに打ち込み、高校では強豪・東山高(京都)の主力として活躍し、2020年全日本高等学校選手権大会・通称「春高バレー」で悲願の全国制覇を達成。次世代を担うアタッカーとして注目されている逸材だ。髙橋選手のさらなる成長を引き出すため、食生活からはどんな改善点が見つかったのか。奥村はアンケート結果を分析し、2つの
アドバイスを送った。

髙橋選手の一日の食事をチェック

最初に髙橋選手にご回答いただいたアンケートや食事記録の情報を整理します。身体測定値は身長188㌢、体重77㌔(空腹時)。野菜の摂取量は1日小鉢4~5杯。夜食の頻度は週2~3日で主におやつ系統が多く、1日水2㍑を飲むことを習慣化されています。牛乳・乳製品の摂取は週2~3日。そのほか、サン・クロレラAを摂られています。1日の食事記録は下記の通りとなっています。

以上のデータなどを参考にして、内容を確認していきます。まず、ご回答いただいた食事記録から、1日で野菜小鉢4~5杯の摂取を習慣化されている点が良いと思いました。食事メニュー全体を見ても、朝食・夕食はご飯を中心に肉、魚、納豆、豆腐とたんぱく質をバランスよく食べており、さらにキャベツや人参、トマトなどの野菜、味噌汁といったバランスの取れた食事メニューとなっており素晴らしいです。今回はその中で、2点をアドバイスしたいと思います。

午後9時以降の夜食を控えて昼食にサラダor果物をプラス

1点目は、週2~3日の頻度で夜食に食べられているおやつ系統を控えて、昼食にサラダや果物を追加することです。
トレーニングがある日は夕食だけでは足りないため、夜食を食べておられると推察しますが、午後9時以降に食べると、胃腸に負担をかけてしまい、睡眠が浅くなる恐れがあります。アンケートでも「時々睡眠不足を感じる」と回答されているため、午後9時までに1日の食事を終えることをお勧めします。さらに、スナック菓子や洋菓子は脂質が多く体脂肪が付きやすくなるため、できるだけ夜食としては控えることが望ましいです。
ただ、単純に夜食を控えると身体を維持するのに必要なエネルギーが不足し、疲れた体をしっかり回復できなくなる不安もあります。そこで、今回の食事記録を参考に、昼食のたらこパスタ単品にサラダや果物をプラスしてみてはいかがでしょうか。例えばパスタの量が大盛りの場合はみかん、りんごなどの果物を1品、パスタの量が普通盛りの場合は卵とチキンの入ったサラダもしくはポテトサラダを1品プラスするなど、摂取する炭水化物の量に合わせてサラダや果物の量も調整することをお勧めします。

牛乳・乳製品の摂取頻度を増やし、青菜の野菜も1品追加

2点目は、牛乳・乳製品の摂取頻度を週4~5日に増やし、野菜の中でも青菜の野菜を1品摂取していただきたいと思います。アタッカーの髙橋選手はジャンプ動作が多いため、おのずと骨への衝撃も大きくなります。一般的にアスリートは骨密度が高いとされていますが、運動の発汗に伴うカルシウムの損失量が多いため、カルシウムの摂取頻度も増やしていくことが必要です。
主成分のカルシウムだけでなく、骨の形成に関わるビタミンDやビタミンKも重要になります。カルシウムを多く含む食品は牛乳、チーズ、ヨーグルトだけでなく、小魚、豆腐・納豆などの大豆製品、ひじき・わかめ等の海藻類、水菜・小松菜などの野菜も挙げられます。さらに、骨の形成に必要なビタミンDは魚やきのこに、ビタミンKはほうれん草・小松菜などの野菜に含まれています。
今回の食事記録を例にすれば、朝食に焼き魚や納豆、味噌汁の具材としてわかめや豆腐、しじみなどを食べられていますが、さらにコップ1杯(200ml)の牛乳とヨーグルト1カップ(100g)を摂ることで、1日に推奨されているカルシウムの摂取量800mgを摂取することができます。
牛乳は朝にサン・クロレラAと一緒に飲んだり、ヨーグルトは昼食や夕食に食べていただくのも良いでしょう。また、ほうれん草や小松菜といった青菜の野菜も骨密度を高く保つために摂りたい野菜なので、大学の学食メニューなどで積極的に選ぶことをお勧めします。
今回は2点をアドバイスしましたが、髙橋選手は全体的に栄養バランスの取れた食事ができていて素晴らしく、これまでの基本的な取り組みを今後も継続していただきたいと思います。

「アドバイス生かして摂取を意識」

 奥村から2つのアドバイスを送られた髙橋選手は「普段から気を付けて食事をしているつもりだったが、昼食などを簡単に済ませてしまう傾向にある。果物や乳製品だけでも意識して摂るように心掛けようと思う」と新たな気付きを得た様子で、さっそく実践に移す意欲を見せている。男子バレーボール界の期待の新星が食生活習慣の観点から飛躍のヒントをつかみ、さらなる高みへジャンプアップしていく姿が楽しみだ。

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