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Vol.13
極限への挑戦者
己の限界を超えろ。過酷な山岳レースに追い求めるもの
池田祐樹
(プロMTBライダー/TOPEAK-ERGON RACING TEAM USA)
極限への挑戦者 後編
2019/11/08

アウトドアスポーツの聖地・長野県王滝村。この地で、2019年の「キング・オブ・王滝」の栄冠を手にしたアスリートがいる。「SDA王滝クロスマウンテンバイク」MTBレース100km、「OSJ王滝ダートマラソン」トレイルランニング42kmの2種目で、総合首位を獲得した池田祐樹である。日本における山岳長距離・耐久レースの第一人者として知られる人物だ。取材会場で見せる柔和な笑顔と裏腹に、引き締まった身体と強い意思を宿した瞳に、世界で戦うアスリートの片鱗が垣間見えた。

クレイジーレースが教えてくれた「心と身体」

MTBとトレイルランニングの複合競技に、新たな冒険の地を定めた池田。それぞれ短い距離を走るレースは存在するが、求めているのはより長距離、より過酷な耐久レース。情報収集を行う中で目に留まったのが、「Leadman Series」。池田をして「世界中を探してもこんなにクレイジーなレースはない」と言わしめるレースだ。アメリカ・コロラド州レッドヴィルの標高3,000mを超える山岳地帯を舞台に、約2ヶ月に渡って全6戦が行われる。第1戦トレイルマラソン42kmを皮切りに、第4戦MTB160kmなどのレースを経て、最終第6戦では160kmにも及ぶトレイルマラソンが待ち構える。

2019年6~8月、「Leadman Series」へ参戦。その結果について、「天国と地獄でした」と振り返る。第5戦までは総合1位をキープ。優勝が視野に入っていたが、第5戦のランでハムストリングが肉離れを起こし、足底も痛めてしまう。傷をごまかしながら挑んだ最終第6戦だったが、160kmのランが甘い考えを打ち砕く。足をかばいながらも力走を見せるが、痛みはいつしか激痛へ。94km地点のチェックポイントで遂に足が全く動かなくなってしまった。そして、再び立ち上がることなくDNF(Do Not Finish=リタイア)。「DNFは本当に悔しい結果。けれど、ここまで熱くなれるシーズンはここ数年ありませんでした。全て出し尽くしたので、一点の後悔もありません」。

来シーズンでのリベンジを誓うが、大きな収穫もあった。実はシリーズの第4戦MTB160kmレースだけは、過去8回に渡って出場していた。「今回はトレランも含めたフル出場。自転車6:ラン4の割合でトレーニングしていたので、MTBの結果は落ちても仕方ないと思っていました。ですが、MTB160kmのタイムが20代後半のベストタイムを更新できたんです。身体的パフォーマンスのアップもありますが、フレッシュなモチベーションで挑めた成果だと思っています」。

ストレスを解放した完全菜食という最適解

世界のトップで戦うアスリートであるほど、食事に気を遣っているものだ。バランスよく摂取するのはもちろんだが、スタミナを付けるために肉を食べる、なんてことも耳にする。しかし、池田は植物性のみの食生活を送る「プラントベースダイエット」の実践者。2014年から徐々に菜食へ移行し、この1年はほぼ100%植物性のものしか口にしていない。

そのきかっけは、チームメイトの女性ライダーが菜食を始めたことだった。池田と彼女は、チームでもジャンクフード好きで知られる二人。特に大学時代の池田は、余った料理を全て平らげることから、何でも食べる山羊=ゴートになぞらえて、”テーブル・ゴート”と呼ばれるほどだった。菜食を始めた彼女は、悩みであった体重が適正化され、パフォーマンスも向上。その効果を目の当たりにした。「30歳を過ぎてから運動誘発性喘息を発症し、軽かった花粉症も重度になったりと、アレルギー体質に悩んでいた時期でした。そんな理由もあって、妻のサポートのもとで約半年間100%植物性の食事のみで生活してみたんです。すると、花粉症や喘息の発作が出ない。気管支の腫れも引き、喘息の吸引薬が不要になりました。そのほか、遺伝だと思っていた高血圧も適正になり、風邪もほぼ引かなくなったんです」。”ストレスフリー”と表現するほどにまで劇的な体質の改善。気になるパフォーマンス面も、世界的に有名なMTBレースで優勝を飾ることができ、完全菜食でプロアスリートとして戦える確信を得ることができた。

現在は野菜・果物・ナッツ・豆・海藻・穀類(玄米)が中心。肉・魚・乳製品・卵は口にしない。ボールに山盛りにしたサラダを、ゆっくり咀嚼して食べるのが基本だという。「我慢している意識はないし、全く苦にならないんです。食の勉強もしていて、いかに余分なものを摂っていたのかと思うようになりました。『サン・クロレラAパウダー』もこの半年間、毎日飲んでいます。高地のレースでは高度順応が必要ですが、以前より順応が早くなった気がします。あと、ビタミンB12は菜食で摂取しにくい栄養素と言われているのですが、クロレラは自然な形で摂取できるのがいい。まさにホールフード。自身のコンセプトである”余すことなく食べる”にもマッチしています」。

知らない自分に会うために極限へ挑み続ける

世界で戦うプロともなれば、ほぼ全てのMTBレースを完走する実力を持っているだろう。しかし、辛酸を舐めた「Leadman Series」のように、完走できるかすら分からない未知への挑戦を続けている。モチベーションを保つ方法であることは理解できる。だが、なぜそこまで自分を追い込むのだろうか?「レースやトレーニングは本当にツラい。何でこんなことしてるんだろう?って思うこともあります。けれど、極限状態に挑むレースでは、自分を繕うことなく全てをさらけ出せ、自分も知らない自分に出会える。レースが終わると別人になる感覚なんです」。池田が追い求めるテーマは「人間のポテンシャルを引き出し、眠っている野生を呼び起こす」こと。深い山中で自分を追い込んでいる時が、常識で抑え込まれた野生を解放できる瞬間なのだ。だらからこそ、さらなる極限を求め、挑み続ける。

取材の最後、誰よりも自分を感じ、見つめている池田に、「他人から見た自分」と「自分から見た自分」という2つ理想像を問いかけてみた。

活躍を見てくれる人達へ、どんな姿を見せたいですか?
「見た人を熱くさせるような姿を見せたいですね。作られた姿ではなく、自分自分をさらけ出して、『これが池田祐樹だ!』という真実の姿。ニュースで知った人へも、写真一枚から”熱量”を感じられる走りを続けていければ」。

自身がゴールと考える未来の姿はありますか?
「ゴールかは分かりませんが、生涯現役が目標です。100歳になっても野山を駆け巡っている自分の姿。現役で自分を追い込み、新しい自分を見つけてワクワクしている100歳。そんな姿をイメージしています」。

その答えを聞き、”Today is the first day of the rest of your life”というアメリカの格言を思い出した。日本語では”今日という日は、残りの人生の最初の一日である”と訳される。今この瞬間に、ありったけ情熱を傾ける続けることが、より誇らしい未来を拓く。真摯なる挑戦者の未来を想像したら、私の心にも熱い何かが灯った気がする

 

池田祐樹
1979年東京都西東京市生まれ。「TOPEAK-ERGON RACING TEAM USA」所属。NBAを夢見て留学したアメリカの大学でMTBと出合い転身。2011-2017年の7年間連続で、MTBマラソン世界選手権日本代表として出場するなど、MTBの長距離・耐久レースの国内第一人者とされる。2018年よりトレイルランニングを本格的に開始し、山の総合エンデュランスアスリート「ウルトラマウンテンアスリート」として活動。植物性のみの食生活「プラントベースダイエット」の実践者でもある。
公式サイト:https://www.yukiikeda.net
  • テーブルゴートかプラントベースアスリートへ転身した

  • 池田選手の食生活を支える、妻でアスリートフード研究家の池田清子さん

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