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Vol.6
福岡より、世界の頂点へ。
「7」と「15」の二刀流でメダル獲得へ

合谷 和弘
ラグビー/7人制ラグビー日本代表

福岡より、世界の頂点へ。 後編
2019/05/17

 15人制のラグビー日本代表がワールドカップイングランド大会で3勝し、空前のラグビーブームを起こしていた折、7人制日本代表も世界大会行きを決めた。2015年秋のアジア予選で、出場権を勝ち取ったのだ。合谷和弘もその一員だった。

 大会開催年は、少数精鋭の候補選手団が読谷、広島、網走、札幌、成田、シドニー、鹿児島で合計約3か月の合宿を張る。見据えていたのは、大会全体ではなく大会の初戦。優勝候補のニュージーランド代表との予選プール第1戦にのみ焦点を絞り、敵地でオーストラリア代表と合同練習をした際も「相手をニュージーランドだと思って試合をしろと言われていた」と合谷は証言する。

 「他の試合は、自分たちのラグビーをしていれば絶対に勝てる。だから、まずはニュージーランド代表戦だけにフォーカスしろ……と」

 まずはボール保持者が簡単に捕まらぬよう、細かくパスを回すよう徹底した。自分たちの攻撃時間を増やせば増やすほど、相手の迫力ある攻撃を食らわずに済むからだ。相手が反則をした際も、ゆっくりタッチラインの外に蹴り出して時間を削った。一方で守りに回った際は、鋭い出足の2人がかりでのタックルを徹底することとした。

 内定選手は、鹿児島にいる間に決まった。先頭に立つのは、辛いトレーニングの時も笑顔を絶やさない桑水流裕策キャプテン。他には後に15人制でも大暴れするレメキ ロマノ ラヴァや德永祥尭、イングランド大会のメンバーだった福岡堅樹、ずっと7人制日本代表を支えてきた坂井克之に羽野一志と、多士済々の精鋭が海を渡ることとなった。

決戦のあった現地時間8月6日。瀬川のプロジェクトは見事に、成功した。14‐12。合谷も、歓喜の只中にいた。

「当日はひとりひとりがニュージーランド代表に仕掛けて、当たり負けもしていなかった。いけるぞ、と、最初の2分くらいで感じられました。ずっと同じメンバーで合宿をしていて、そこで結束が出たのもよかったです」

2016年当時、合谷は15人制トップリーグのクボタにも新加入していた。当初は「クボタからも7人制での活動を応援している」と背中を押してもらった。

 ところがその2016年、ルーキーながらクボタのレギュラーになると状況が変わる。「正直、1年目はそこまで試合に出るとは思っていなかった」という嬉しい誤算が、世界を見据えた合谷の計画を微妙に変えた。

「(トップリーグで)試合に出してもらうようになると、『トップリーグがない時期だったら(可能)』と言われるように。2、3年目(2017、18年)もその状態でした。7人制の代表活動に参加できるのは年に1回程度でした。(2016年は男子7人制日本代表の)メンバーが凄く変わりましたよね。辛い状況は続いていたと思いますが、そこに行けない自分もいて。トップリーグで所属しているチームで活躍しなくてはいけない事情もある……。申し訳なさも感じていました」

 男子7人制日本代表では2017年からニュージーランド出身のダミアン・カラウナ氏がヘッドコーチに就任も、2018年6月からは男女7人制日本代表総監督だった岩渕健輔が指揮官を務める。流れを変えるための交代だった。

 15人制でも国内所属先のクボタで活躍する合谷は、いまの男子7人制日本代表を「瀬川さんの時と同じように、結束力が感じられる」。現代表は心理学や睡眠のエキスパートを招聘したり、毎朝選手の唾液を採って疲労度を調べたりと、芝の外での準備も手厚い。

 この先は7人制に専念できるよう調整中の合谷。まだまだ20代半ばと若いが、シニアプレーヤーとしての態度を貫きたい。

 「今年(2019年)からは、7人制に専念したいと思っています。クボタも、応援してくれている。いまは瀬川さんの時よりも、選手同士で考える時間が増えています。ここでのコミュニケーションによって、結束力が生まれている。それまで喋れなかったような選手も喋れるようになっていて、もっと強くなれるような感じがしています。僕は正直、以前はそこまで喋るタイプの選手ではありませんでした。ただいまは、自分からも積極的に話すようにはなっています。チームを引っ張っていく選手を支えていけたらと思っています」

 現在は故障療養中も、完治次第での復帰が待たれる。長距離移動、異なる環境下での真剣勝負と様々な障壁と直面するだろうが、強力な援軍を味方につけている。

 遠征先のバッグには、2018年秋から愛用する『サン・クロレラ A パウダー』を用意。現地の食事に左右されず、好調を保つためだ。

 「ウェイトトレーニング後、プロテインと一緒に『サン・クロレラ A パウダー』を摂っています。すごく疲れた時は昼や夜にも口にします。豆乳に混ぜて口にしてもおいしいですね。代表チームについている栄養士さんからは、『海外の生野菜は気を付けた方がいい』と言われています。だから『サン・クロレラ A パウダー』で野菜に含まれる栄養素が摂れるのは嬉しいですね。これまでの世界大会ではメダルが獲れなかった。次に挑戦する大会では絶対にメダルを獲ろうと思っています。それが、いままで支えてくれた家族や高校、大学の監督、所属チーム、会社への恩返しになる」。

 福岡で楕円球と出会い、千葉で身体を作り、いまは世界各国で経験を積む合谷。二刀流の侍の挑戦は世界の頂上を目指し歩み続ける。

【取材協力】
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