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Vol.66
いつもココロは快晴。
FCバルセロナに入団した、若き天才フットサルプレーヤーと、その家族が挑む前人未到のフィールド 

原田快
フットサルプレーヤー/FCバルセロナ

いつもココロは快晴。後編
2023/09/20

5年前に14歳で出場したスペインでの大会で得点王とMVPに選ばれ、現在はFCバルセロナに所属する日本人フットボーラー・原田快(こころ)選手。昨シーズンは開幕からレギュラーとして出場すると、リーグ戦で5得点15アシストの活躍を見せた彼にとって、「世界一のフットサルプレーヤーになる」という夢へと続くサクセスストーリーは、まだ始まったばかりである。
スペインに渡った彼を待っていたのは、日本とはまったく異なる練習環境や生活習慣だった。10代にして海外のトップクラブで戦うことの厳しさと楽しさ、そしてそのなかで感じた課題や、掴んだ手応え、さらには今後の目標についても伺った。

サプライズに満ちたFCバルセロナでの寮生活。

FCバルセロナに来て驚いたことは、選手たちのスキルやフィジカルの強さだけではない。なにより彼が生活している寮の規模の大きさだ。世界的なビッグクラブであるバルサにはフットサルやサッカーだけではなく、バスケットボールやハンドボール、ホッケー、女子サッカーなど世界中からさまざまなスポーツの選手たちが集まってきており、およそ100人もの若き選手が共同生活をおこなっているのだ。

原田快「バルサの寮では日本人というのはめずらしいらしく、他のスポーツの選手たち含め、けっこういろんな人に声をかけられます。日本人だから卓球が強いと思われて勝負を挑まれ、あえなく負けたり(笑)。日本人は人見知りなところがあるけど、ぼくはスペイン流のコミュニケーションのほうが合っていると感じます。それにいろんな国のいろんな競技の人とネットワークができるので、それだけでもすごくいい環境にいさせてもらっているなというのは日々感じています」

また、バルサでは試合ごとの移動手段も規格外だ。通常は大型バスで深夜に試合会場を後にし、翌朝に次の会場に到着して、午後から練習というパターンが多いのだが、トップクラブであるバルサでは専用機をチャーターして飛行機で移動することになっている。「代理人の方からは『キャリアの最初からこんなトップ待遇のチームだと、もう他のチームには行けないから絶対バルサで成功しろよな』と冗談で言われます」と笑う原田快選手。戸惑うことなく、スペインでの生活にもうまくフィットしていけたようだ。
いっぽうで、まだ19歳の彼はFCバルセロナの一員でありながら、同時に学生でもある。朝は8時半に起き、9時半にはバスに乗って10時から授業が始まる語学学校に通い、スペイン語を学んでいる。学校が午後1時に終わると、いったん寮に戻って昼食を摂り、4時から6時まで練習をこなす毎日だという。

原田快「基本的な日常会話とフットサルでの会話には、もう不自由なく話せるようになっています。ちょっと難しい言葉がでてくるとわからないこともありますけど、『これはどういう意味?』って友だちに聞いたら、みんな優しく教えてくれるので楽しく勉強できています。最初の3ヶ月ほどはスマホの翻訳機能を使って話たりすることもありましたが、ちょっとずつ話せるようになっていくにつれて使わないようになっていきましたね」

直面したスペインでの食事習慣と栄養管理の難しさ。

アスリートにとって食事における栄養管理は欠かせない大切なトレーニングの一部である。日本にいた当時は、母であるとも恵さんに任せておけば安心だった。しかしスペインではそうもいかない。10代の若者が海外で単身武者修行というだけでも栄養管理は難しい課題となるが、ましてやスペインの食事は一日4回と日本とは異なる食文化を有する国であるため、さらに難しいものとなる。
ただ、その点においてもFCバルセロナともなれば、食事は一日4食分すべて寮で用意されるのでそれほど苦にはならなかったという。
原田快選手の食生活は、まず学校へ行く前に朝食を摂り、学校から帰ってきた1時半ごろにお昼を食べる。さらに夕方4時から6時の練習終わった後にパンやハムなどの軽めの食事を摂り、夜は9時から10時ごろに食べることになる。夜の食事がメインで肉を中心にもっともボリュームのあるメニューとなっている。

原田快「いまはもう慣れましたけど、最初はやっぱり苦労しました。1日4回といってもいちどの量が少ないので、太ったりはしないですけどね。食事はチームが用意した寮の料理人が5,6人常駐してくれているので、栄養管理はきちんとされています。ビュッフェ形式になっていて順次とっていくかたちになっているのですが、なにを取ったか記録されるマシンがあって栄養士の人がチェックしているので、不足している時には『キミは何々の栄養素が足りていないから、これをあともう一個食べろ』と指導されるんです」

また栄養管理といえば、原田快選手もサン・クロレラAパウダーのユーザーである。彼は1日一回、毎朝食時にバゲットにチーズやハムなどを挟んで食べる「ボガディージョ」と呼ばれるスペインのソウルフードと一緒に、オレンジジュースやリンゴジュースなどにサン・クロレラAパウダーを混ぜて飲んでいるのだそうだ。また遠征試合などで疲れを感じたときには、夜ごはんのときや寝る前にもう1袋飲むことにしているといい「夜に飲むと翌朝の目覚めが良いので、スッキリ起きたいときは飲んでから寝るようにしています」と原田快選手なりのクロレラの摂りかたを教えてくれた。食習慣の異なる難しいスペインでの栄養管理においても、サン・クロレラAパウダーが役立っているようだ。

世界一の選手となり、ワールドカップベスト4へと導く、という野望。

バルセロナでのルーキーイヤーとなった昨シーズンのテーマは「順応」だった。まずはスペインの環境とチームに慣れることを念頭にプレーしたという。結果は25試合に出場して3得点15アシストだった。最初のシーズンとしては悪くないスタートだったが、それでも彼自身、本領発揮は今シーズンからだと意気込む。

原田快「FCバルセロナでぼくは右アラというポジションを任され、サイドから一対一を仕掛けたりアシストしたりする役割。昨シーズンはアシストが多く取れたし、得点にかかわるプレーができたのでそこは良かったと思います。ただ、自分は得点を取るプレー、つまりゴールをたくさん決める選手でいたいんです。ぼく自身いちばん得意なポジションでもあるし、そこで持ち味を出せなければいけないと思うので、今年は最低でも15点は取ってチームの勝利に貢献したいですね。やはりそのためには苦手なシュートを磨いていかないといけない。いまは元ブラジル代表のチームメートについてもらってシュートの練習をしています」

そして彼の口から飛び出したもうひとつの目標が「ワールドカップでベスト4」というものだった。来年2024年は10月にウズベキスタンでワールドカップが開催され、またAFCアジアカップ2024もおこなわれる予定だ。そのため、フットサル日本代表は多くの試合日程が目白押しとなっている。まず今年9月にブラジルに遠征してネーションズカップを戦うと、帰国してすぐにアジアカップ2024一次予選がスタート。また12月には東京と北海道で親善試合をおこなう予定だ。また年が明ければ、ほどなくしてワールドカップアジア予選も始まる。

日本代表は昨年のAFCアジアカップで優勝を果たしており、原田快選手もその優勝に大きく貢献した。しかしアジアの雄・イランだけではなく、ワールドカップ開催国であるウズベキスタンをはじめ、タイやインドネシアなど他のチームも年々力をつけてきており、「どのチームも決して侮れない相手となってきている」と王者という立場といえど驕ることなく、チャレンジャーとして臨みたいと気を引き締める。イランを倒してアジアを制し、ブラジルやスペインといった世界の強豪国との戦いを通じて世界を驚かせたい。そして、あらためて今度は世界中に「Kokoro Harada」の名前を轟かせ、2024年のワールドカップでは過去最高タイとなるベスト8を、さらに2028年の大会では日本最高のベスト4をめざす。それこそがいまの原田快選手の目標だ。それは決して手の届かない理想でもなければ、自らを鼓舞するための大言壮語というわけでもない。

なぜなら彼には「世界一のフットサル選手になる」という大きく、それでいて確固たる目標が存在している。そしてそれを叶えるためには、F.C.バルセロナの主力として今シーズン15得点することも、ワールドカップでベスト4に進出することも、彼にとってはあくまで通過点にすぎない。アスリートとして最高の環境で生まれ育ち、世界最高のチームでプレーする夢を実現した原田快選手。ここまで前途洋々にして万事快調、つねに未来の見通しは明るく、まさに快晴続きのフットサル人生だったが、彼がキャリアのピークを迎えるのは、まだまだずっと先のことになるだろう。2024年までのフットサルシーンと原田快という名のプレーヤーの活躍に、ぜひ注目しておいてもらいたい。